【2020年出産レポ】大阪市立十三市民病院・産婦人科(胎向異常)

実体験

2020年、コロナが少し話題になり始めた2月に、大阪府大阪市にある十三市民病院で第1子の出産を経験しました。

当時、十三市民病院での具体的な出産レポというものがネット上で見つけられず、漠然とした不安を抱えていたのを覚えています。

私の場合、高位破水・促進剤・普通分娩・分娩時間23時間・胎向異常・吸引分娩がキーワードでした。

お産は人それぞれではありますが、この病院での出産を控えている方にとって少しでも参考になればと思い、妊婦健診から出産、退院後のフォローまで出来る限り詳しくお伝えします。

【2020年】十三市民病院・産婦人科での妊婦検診~出産レポ

大阪市立十三市民病院 概要

基本情報

  • 住所:大阪市淀川区野中北2-12-27
  • 電話:06-6150-8000
  • 初心受付:午前8時45分〜午前11時00分
  • 最新受付:午前8時30分〜午前11時00分
  • 休診日:土・日・祝・年末年始(12/29~1/3)

アクセス

  • 電車…阪急神戸線「神崎川駅」徒歩8分/阪急線「十三駅」徒歩12分
  • バス…大阪市バス「十三市民病院」下車で、病院正面口の目の前に下りられる

周囲にはコンビニが2件あるのみ。カフェやレストランなど一息つける場所はほぼなく、妊婦さんは自宅から病院が徒歩圏内またはバス利用できる範囲の方におすすめです。電車駅からは少し歩くので真夏や真冬、梅雨の時期など少し辛いかな・・と思います。

唯一、西松屋が向かいにあるので、退院後寄れるメリットはあります。

十三市民病院・産婦人科の特色

特色1:赤ちゃんにやさしい病院=母乳育児推進の病院

WHО・ユニセフから「赤ちゃんにやさしい病院(BFH:Baby friendly hospital)」の認定を受けている病院です。

「赤ちゃんにやさしい病院」って抽象的ですし、赤ちゃんに優しくするのは当たり前と思いますよね(^^;

これはつまり、「母乳育児推進の病院」と捉えていいと思います。

「母乳がちゃんと出るか不安」「完全母乳で育てたい」といった方におすすめの病院です。

産後は母乳の増やし方や飲ませ方を教えてくれたり、おっぱいマッサージをしてくれたり、とにかく母乳育児が軌道に乗るように色々助けてくれます。

特色2:母親学級(ぽんぽんクラブ)

十三市民病院での出産予定の方に向けた母親学級は、妊娠期間の前期と後期の2回が参加必須となっています。(分娩予約の際に母親学級も一緒に予約します)

妊婦教室では栄養指導などはもちろんですが、母乳の大切さを小児科医の先生が丁寧に説明して下さいます。これを聞いた大抵の妊婦さんは「頑張って母乳をたくさんあげたい!」と思うんじゃないかな~。

私も当初は母乳かミルクかなんて何のこだわりもなかった(知識もなかった)のですが、この講義で母乳へのやる気がぐんぐん湧いてきました(笑)

後期では病棟見学もできます!

特色3:助産師外来(母乳外来)

産後の退院後も、助産師外来が受診可能です。

「母乳が足りているのか不安」「乳腺炎かもしれない」などの相談や、実際に授乳の様子を見てもらってあげ方のアドバイスをくれたりもします。

私も1か月検診の際に色々と不安があったので母乳外来を受診しました。赤ちゃんが上手く飲めていない原因や、赤ちゃんとお母さんに合った飲ませ方などを丁寧に教えてくれますし、胸がカチコチで痛い場合はおっぱいマッサージもしてくれます。

授乳に関する悩みがある方はまず受診してみるのがおすすめです。完全予約制なので事前に問い合わせてみてくださいね(^^)

  • 受診料:2,880円/回
  • 完全予約制:06-6150-8000に電話をして「母乳育児相談室を希望」とお伝えください。(電話対応時間は、平日10時~16時)
  • 診療日:火~金曜日の13時~16時まで

特色4:産後その日から母子同室

母乳の大切さから繋がるのですが、「産後できるだけ赤ちゃんとお母さんは一緒に過ごすべき」というのが病院の方針です。

その理由も母親外来で学べます。(私は専門家でないので説明は控えます)

詳しくは病院の公式サイトをご覧ください☆

お産のご案内について | 大阪市立十三市民病院

もちろん、休みたいときや、泣き止まなくて困ったとき、食事中、シャワー中などはナースステーションで預かってもらえますよ!ご安心下さい(^^♪

4人部屋だとどこかの赤ちゃんが泣くと寝ていたわが子も泣く…その逆もしかり…などあります。プラス料金ですが個室が空いていれば個室もいいかもしれません。

私は同じ大変さを隣のお母さんも感じながら頑張っているという同志のような感情もわいたので、4人部屋で良かったです。

特色5:面会はパパのみ

追加料金なしの4人部屋へは、赤ちゃんのお父さんのみ入室可能です。

パパ以外の親族やご友人が赤ちゃんと面会する際には、ナースステーション横の面会エリアであれば面会ができます。

※パパもそれ以外の方も、面会は15~20時までです。

これは一見デメリットに聞こえますが、産後のお母さんは慣れないながらも母子同室で夜あまり眠れていない…などもあるので、入院中の面会は最小限にするのがおすすめです。

だからと言ってせっかく面会に来てくれるという人に断りも言いづらいので、「病院の決まりでできない」と言えるのがありがたいです。

面会を申し出てくれた方々には、退院後、家に来てもらいましょう☆

分娩予約と妊婦健診

私は里帰り出産ではありませんでしたが、自宅の裏に個人の婦人科(お産はできないが健診は可)があったので34週まではそちらに通い、34週以降は十三市民病院で健診をしました。

私の様な場合や里帰り出産の方は、妊娠12週目から20週目までに一度受診し、分娩予約を取ります。その際、出産の手続き、分娩方針などの説明もきけます。母親学級もこの時予約します。

十三市民病院での妊婦健診の流れは、

  1. 診察券を受付機に通して予約表を印刷
  2. 2階へ上ってそのまま左手の検査窓口へ行き、検尿(必要なタイミングで採血もあり)
  3. 同じ2階の産婦人科待合室へ移動し、体重測定と血圧測定
  4. 産婦人科受付に母子手帳と体重・血圧の測定値シートを提出
  5. 番号が呼ばれるのを待つ
  6. 診察
  7. 支払い

受診に関する詳しい流れは当日受付で確認してみてくださいね。

予約していればさほど待ちませんが、34週最初の受診は予約できないのでかなり待ちました…

出産レポ

さて、いよいよです(笑)

ここからはかなり個人差などあると思うので、参考程度に捉えてくださいね!

1日目 7:30【高位破水】

予定日を3日過ぎた朝、生理のような漏れが止められない感覚で起床。

急いでトイレに行くと、透明な水で下着が濡れていましたがそこまでの量ではない様子でした。

ネットで調べていた知識で「破水の可能性が少しでもあれば病院で診てもらうべし」という頭があったので、急いで病院に連絡!と携帯を取りました。

これが朝7時半くらいのことですが、病院の電話受付時間は8時30分から… 当然、電話は繋がりません。

「痛みもないし、破水?の量も少しだし…救急車じゃないよね…受付まであと1時間…待つか涙」という葛藤でした(笑)初めてのことなので心配と焦りがすごかったです(^^;

とりあえず生理用ナプキンを付けて簡単な朝ご飯を食べて、旦那はいったん午前休取ってくれました。

1日目 10:00【病院へ入院】

なんだかんだ電話が全然つながらず、9時過ぎにようやく産婦人科の方と話せました(´;ω;`)ウゥゥ

予想通り、「破水か調べるので今から来てください。破水の場合このまま入院なので準備も忘れずに」とのこと。

用意していたバッグを持って、タクシーで旦那と向かいました。めっちゃ緊張(笑)

妊婦健診で待っている方もいましたが優先的にすぐ診てもらえました。

結果、「高位破水」でした。完全な破水ではないけど、少しずつ漏れ出してる?感じだったみたいです。

診察台降りてからはそのまま用意された車いすに乗って(なんだか恥ずかしい(笑))、入院病棟まで看護師さんに連れて行ってもらいました。

入院ベッドはまだ片付いていないので、一旦陣痛室のベッドで安静にとのこと。

この時も全く痛みはありません。陣痛が来る感じもなかったので旦那には仕事に行ってもらいました。(陣痛が来たら連絡して舞い戻ってもらう約束(笑))

陣痛室なので他の妊婦さんが痛みに耐える声をきいて怯えながらも、のんびり過ごしました(^^;

結局この日は陣痛は来ず、「このまま来なければ(破水してしまっているので)翌日促進剤打ちます」とのこと。

もう予定日も過ぎていてソワソワしっぱなしだったので、早く促進剤で産みたい!と割と前向きでした(笑)

ただこの日の夜は移動するのも面倒で陣痛室で過ごしましたが、緊張と陣痛に耐える妊婦さんの声でほぼ眠れず…

2日目 9:30【促進剤】

翌朝9:00まで待っても陣痛は全く来なかったので、9:30に促進剤を打ちました。

打ったからと言ってすぐに陣痛が来るわけではなく、陣痛がきてもすぐに生まれるわけでもないとの事で、旦那には仕事行ってきていいよと言いましたが「いや、いい」と言ってこの日から一緒に過ごしました。(まさかあんな長丁場になるとは思いもせず…)

まだまだ余裕だった頃の写真(笑)

2日目 13:30【痛みが強くなってきた】

4時間たってようやく促進剤が効き始め、「ちょっとキツイ腹痛」くらいの痛みになりました。

それまでも軽い痛みはありましたがおしゃべりもできるし、会話で笑う事もできましたが、この時くらいから余裕は無くなってきました。

※ちなみにカーテンの向こうにいた隣の方も同じタイミングで促進剤打っていましたが、翌日私の出産後も「まだ痛みがこない」と言っていました…人によるんですね。

2日目 14:45【子宮口5センチ】

やや強めの痛みになって1時間ちょい、内診してもらうとまさかの子宮口5センチ!(最大10センチで出産になるのでもう半分!)

助産師さんも「この調子なら今日の夜生まれるよ!」とのこと(*’▽’)

私は「やった!しかも痛いけど許容範囲!私って痛みに強いのかな♪」とテンションめちゃ上がりました(笑)(今思えば、んなわけないだろーが!とぶっ飛ばしたくなります☆)

2日目 16:00【促進剤ストップ、痛みもストップ】

痛みに耐えつつ、まだクールに過ごせていましたが、そのまま16時に。

16時以降はお医者さんが不在になるので促進剤が一旦ストップ。それでも陣痛が続いて産まれる場合もあるけど、止まればまた翌朝に促進剤打ち始めて再開すると言われ、やや絶望でした。

「結構頑張ったのにまた振り出し?!ここまで来たら産んでしまいたい涙」

思いは叶わず、痛みも遠のいていきました。

2日目 18:00【陣痛再開】

と思いきや、2時間後まさかの陣痛再開です( ゚Д゚)

もちろん促進剤はストップしていたのですが、我が子も出てきたかったのですかね(^^;

痛みもさっきまでよりさらに強め。。

夕食が運ばれてきましたが手は付けられず。ウィダーとバナナで補給しました。

2日目 21:00頃【子宮口8センチ】

この辺から時間は曖昧です。子宮口もなんとなくこれくらいだった気がする感じで、そんなこと構っていられないほど、痛みが増していきました。

でも助産師さんの言葉は覚えています。

「この調子なら日付変わる前には産まれるかも!」

3日目 2:00頃【子宮口9センチ】

はい。日付は変わりましたがまだ子宮口全開大になりません。

陣痛の来るタイミングでの内診という人生最大の拷問を何度も耐えつつ、何度も「9センチ」と言われる絶望を朝方まで繰り返しました・・・

旦那が追加のウィダーや水をコンビニへ買いに行く間など、夜勤の助産師さんが巡回以外の時間付き添ってくれました。

「もう無理~~~号泣」と弱音吐きまくりの私に「頑張ろう!赤ちゃんの誕生日は絶対に今日2月〇日だよ!」との言葉…(´;ω;`)ウゥゥ

「そうか、もう今日中には絶対生まれるんだ!」と励まされたことに感動してまたさらに号泣しました(笑)ここは未だに忘れられません。私にとっては最高の声掛けでした。

めっちゃ可愛くて優しい助産師さんでした涙

3日目 7:00頃【夜勤の助産師さん交代】

朝を迎え、めっちゃ可愛くて優しい助産師さんから、ハキハキベテラン助産師さんに変わりました。

しかしもう私の意識もうつろになってきました(笑)

子宮口が9センチになってからもう5時間以上。体力も気力も限界でした。

「もう帝王切開してくれ…」しか考えられず。陣痛と陣痛の間のわずかな1分ほどは一瞬で寝落ちしていました。そして陣痛で目が覚めるのループ(白目)

旦那も帝王切開について何度も聞いているのはなんとなくわかりました(^^;

しかし帝王切開のリスクなど踏まえてもう少し粘りたいと許されず。いざ帝王切開という為の同意書だけ旦那がサインしました。

3日目 9:00頃【子宮口が9センチから変わらない。お医者さんも来てエコー】

こんなに耐えているのに子宮口がまったく変わらない!さすがにおかしいとエコーしてもらいました。

すると逆子ではないのですが、本来下を向いて出てこないといけないのに上を向いている「胎向異常」だったようです。

ようやくお産が進まない原因がわかりました。さすがベテラン助産師さん。

解決方法は…「母体が色々な向きを向いて動いて、赤ちゃんの向きを変える

。。。(*’▽’)

この信じられない痛みの中で?!向きを変える?!

でももうとにかく陣痛から逃れるためには産むしかないので、やるしかない(笑)

自分という人間を捨て(笑)、うつ伏せや横向き、あぐら、正座などやりました、死と瀬戸際とはこのこと。

3日目 12:00【分娩室へ移動】

結局赤ちゃんの向きは変わらず。もう、本当の本当に限界でした。涙も枯れました。

気絶したフリしたら帝王切開してくれるかと思ってやってみたりしました(笑)

それは関係ありませんでしたが、さすがに赤ちゃんの呼吸が弱くなってきたとのことで、「もう産んじゃおう!分娩台行くよ!」と言われ、ガタブルで歩いて移動しました。

3日目 12:30【いきむ】

もう全力でいきんでいい!となって、何度かいきみますがそう簡単には出ません。

頑固として上向きを譲らなかった娘(笑)そりゃ出づらいでしょうよ…

吸引され、男性医師にお腹を全力で押されても出ず

しかしここで諦めてたまるかという思い、これが終わればすべて終わるというゴールが見えていたこともあり、意外と心は折れませんでした。だって…やっぱやめますはもう無理だもん(^^;

3日目 13:20【出産!!!!!!!!!!】

おでこ出た、顔半分出た、肩が引っかかってるなど言われながら何度も全身全霊のいきみを繰り返し、13:20、娘誕生しました(号泣)元気な産声でした。

書きながら今でも涙出ますね(笑)

出産直後の感想は、「やっと会えたね~」とか「かわいい~」とかでは全くなく。

陣痛からやっと逃れた、嬉しすぎる」でした(笑)

会陰の縫合もちくちく痛かったですが、もうどうでもよかったです。

ぼや~っとカンガルーケアしながら、「あれだけ向きを変えないなんて、頑固な娘になるんだろうな~」と思っていました(笑)

結局、分娩時間は【23時間】となりました。長すぎました。

40時間とか知り合いにいますが、まったく想像できません。尊敬の一言です…

長くなりましたが、以上が私の壮絶出産レポでした。

おまけで、退院前日のお祝い膳の写真どうぞ(笑)

最後に

長いレポート、最後までお読みいただきありがとうございました。

十三市民病院での健診から出産まで、私の体験ではありますが参考にしていただけたら嬉しいです。

率直な感想は、十三市民病院は母乳と母子同室がややスパルタちっくかもしれません。私は最初母乳は出づらい方で(後に完全母乳は果たしました)、母子同室も結構大変でした。

他の病院では「産後2日はお母さんは一人でゆっくり休ませるため母子同室させない(=その間、母乳ではなくミルクをあげる)」といった真逆の方針の病院もありますので、お母さんの負担軽減だけみるとそちらのが優しく見えますね。

ただやっぱり母乳のメリットと産後お母さんと赤ちゃんが一緒に過ごすべき理由を知ると少し頑張れたりもします。どちらにもメリットデメリットはあると思うので、最後はお母さんの気持ちを優先して決めてください♪

産後も慣れない子育ては本当に大変ですが、一人で抱え込まず、周囲にたくさん頼ってくださいね。

私もそろそろ第2子について考えなくてはいけません…

一緒に頑張りましょう~!

 

 

 

 

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