社会福祉士は国家資格。
でも保育士や医師のようにどこでどんな仕事をしているか、ちょっと想像がつかない職種ですよね。
今回は社会福祉士を目指そうか迷っている方に向けて、社会福祉士の基本的な仕事内容や気になる年収などまとめました。
ちなみに私は現在、社会福祉士国家資格を持ちながら不登校支援の仕事をしています!
社会福祉士の国家試験に関する情報は以下にまとめていますので、ご参考になれば幸いです(^^)/

目次
【簡単に解説】社会福祉士とは?適正・役割・仕事内容・年収まとめ
参考:社会福祉法人全国社会福祉協議会HP
①社会福祉士とは?
社会福祉士とは、
-
「社会福祉士及び介護福祉士法」にもとづく国家資格
-
福祉の相談援助に関する高度な専門知識・技術を有し、福祉や医療の相談援助の場において重要な役割を担う
と社会福祉協議会では定義づけられています。
対象者は主に「社会的弱者」になります。
- 子ども
- 女性
- 医療を必要とする人
- 障がい者
- 高齢者
こうした人たちやその家族からの相談を受けてニーズを引き出し、生活に関する問題や不安を解消するための支援策を提案・調整するのが、社会福祉士の仕事です。
②社会福祉士に向いている人は?4つの共通点
果たして自分には社会福祉士の適正はあるのだろうか…
国家資格ともなれば勉強量も時間も必要です。そこまでして頑張って資格取得しても、自分が社会福祉士に向いていなければ仕事は続かず、資格を使えないことになってしまいます。
では、社会福祉士に向いている人とはどんな人でしょうか?私が思うには…
- 人の話に親身に耳を傾けてあげられる人(聞き上手)
- 人の気持ちに寄り添える人(自分の価値観を押し付けない)
- 期日に対して逆算してスケジューリングできる人
- 仕事とプライベートのオンオフができる人
だと思います。1・2は性格の部分、3・4は特性の部分ですね。
一つずつ解説します。
・人の話に親身に耳を傾けてあげられる人(聞き上手・聞き出し上手)
社会福祉士の主な仕事は相談援助です。
もちろん相談援助は有益な情報や知識を与えることも必要ですが、基本的には相手の話をまずは「聞く」ことが大切です。
さらに技術的な面では「聞き出す力」も重要です。
対象者のニーズは本人でも認識できていないことが多々あるので、そこを引き出し解決に向けて動くことも社会福祉士の専門的な仕事と言えます。
・人の気持ちに寄り添える人(自分の価値観を押し付けない)
人の話を「聞く」と同時に大切なのが、その話を偏見や自分の価値観で否定せず、「共感し、受け入れること」です。
相手の話す内容が間違っていると感じたり、どうしても共感できない、としても、自分の価値観や知識を押し付けてしまうのは絶対にNGです。
・期日に対して逆算してスケジューリングできる人
社会福祉士は相談援助の他に、他機関との連携がとても重要な役目です。
その際、対象者に必要なサービスへの申請や関係者間で連絡を取り合いスケジュールの調整などの仕事が出てきます。
いわゆる芸能人のマネージャー的な要素ともいえるかもしれません。
こうした事務仕事を手際よくこなすのが得意・好きという人はとても向いていると思います☆
・仕事とプライベートのオンオフができる人
相談援助で「聞く」「共感して受け入れる」ことを重きにした仕事なので、非常に深刻なケースなどを担当すると自分まで病んでしまう…ということも少なくありません。
相手に対して親身になるのはとても大切ですが、一定ラインで「これは仕事」と割り切る精神も必要です。
休みの日はもちろん、仕事が終わった夜もしっかり線引きしてプライベートを過ごせる人なら、社会福祉士の仕事も続けやすいでしょう(^^)
③社会福祉士の職場は?
- 児童相談所→児童福祉司
- (身体・知的)障がい者福祉施設→生活相談員、ソーシャルワーカー(SW)
- 介護福祉施設→生活相談員、ソーシャルワーカー(SW)
- 病院→医療ソーシャルワーカー(MSW)
- 学校→スクールソーシャルワーカー(SSW)
など福祉や医療にかかわる現場で必要とされています。
矢印以降は、それぞれの現場での社会福祉士に対する主な呼び名です。
④社会福祉士が実際に働く1日を紹介
ここまで読んでいただけた方は何となく社会福祉士の仕事内容についてイメージできたかもしれません。
実際、社会福祉士として働くとどういった1日になるのか、実例を紹介します(^^)
<急性期病院で働く医療ソーシャルワーカー(=MSW)の1日>
- 08:30 出勤、メールチェック
- 09:00 回診
- 09:20 地域医療連携室(病院内でMSWが配置されているところ)ミーティング
- 09:30 往診同行
- 11:00 面談に向けた情報収集、申請手続きなどの事務、電話対応等
- 12:00 昼休み
- 13:00 退院予定者に関するカンファレンス
- 14:00 緊急外来からの依頼
- 15:00 入院患者との面談①
- 16:00 新規入院患者との面談②
- 17:00 面談記録や事務作業
- 18:00 退勤時間(残業があることが多い)
急性期病院は入退院の入れ替えが激しいので、かなり忙しい職場です。
医師や看護師、その他理学療法士、作業療法士、地域の診療所、ケアマネ、民生委員、地域包括支援センター職員…などあらゆる職種の人とかかわりながら、対象者が入院中はもちろん、退院後も安心して過ごせる環境づくりなど担います。
⑤社会福祉士の年収は?
平均年収338万円は日本の平均年収と比較すると低い傾向です。
これでも近年は社会福祉士の年収は増加傾向です。
※参考:厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」より「福祉施設介護員」に関してのもの
地域別にみると、関東が1位、最下位は北海道・東北・九州・沖縄で年収にして約60万円ほどの差があります。
社会福祉士とは?まとめ
社会福祉士として働く自分のイメージ、少しはできましたか?(^^)
正直、「ハードで責任は重め、でも年収は低い…」と少し怖がらせてしまったかもしれません。
それでも社会福祉士になること、私は応援します!
今後の日本は高齢化社会、かつ孤立化する社会。「福祉」を必要とする人は急激に増えていくと予想されます。
インターネットやSNSが普及する一方で、人間の温かみを求める場面も増えることでしょう。
実際、不登校支援で働く私も、人々の孤立化と救い手の少なさを痛感しています。
社会福祉士の国家資格はハードルが高い…と感じる方は、まずは福祉の現場で働いてみることをおすすめします。
ここだけの話、福祉の現場は慢性的に人手が足りていないので、転職は上手くいきやすいです。
考えて調べているだけでは前に進めません!行動して自分自身で感じてみてください(*^^)v
ちなみに、福祉職への転職は専門サイトが給与など比較しやすくおすすめです。
それでは、福祉の現場でお会いしましょう♪
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